下鴨神社 宮司
新木 直人あらき なおと
賀茂御祖神社(下鴨神社)宮司。昭和12年、賀茂御祖神社職舎にて生まれる。京都市伝統行事伝承者。京都市伝統芸能功労者。全国賀茂社連合副理事長、社会福祉法人迦陵園後援会長、京都創生100人委員会委員、葵祭行列協賛会理事、他多数の役職を務める。
R1-01-13 / 242話
御供えと云っても多種あり、ここではお餅のことについて記しておきましょう。 「唐戸の餅」について、ずっと以前にこの欄で記したようにも思いますが、いずれにしろ正月風景のなかのことで十分ではなかった気がしますので、もう一度正月の御供えのお餅それに、御粥神事、現在では御粥?…
R1-01-06 / 241話
年明け早々 地震やら 経済の混乱やら波乱の幕開けとなりましたが、本年は、御代替わりのめでたい年です。皆様にとっても平穏無事で良い年でありますようお祈りいたします。 さりながら、元日から、好天に恵まれ、祭事、神事は滞りなくご奉仕いたしました。 晦日から糺の森の参道を…
R1-01-02 / 240話
明けまして おめでとう御座います 旧年は 災害の多い年で 大変でした。新年は 穏やかな 良き 年でありますよう 祈り上げます。 元日の初日を拝まれたことと 存じます。下鴨神社では、午前六時から、新年初の神事祭事が始まります。約三時間かかる祭事です。祭事の途中、白々?…
H30-12-25 / 239話
先に、この欄で記したように下鴨神社の正月神事は、十二月十二日から始まります。しかし、いくら年の暮れといっても里人たちはその気にはなれません。鴨の暦では、冬至が一年の晦日ですから、冬至を迎えればどの家でも正月行事を始めます。それまでは、正月を迎える準備をします。 以前?…
H30-12-10 / 238話
『方丈記』に、「うづみ火をかきおこして、老のねざめのともとす。」という一節があります。読みやすくしますと「埋(うず)み火を掻き起こして、老いの寝覚めの友とする。」とでもいうのでしょう。 歳をとると、その場面が目の前にちらつきます。背を丸めて、火鉢を膝頭にはさみ、火?…