宮司の挨拶

冬の雨

H29-12-26 / 222話

 ご無沙汰している間に糺の森の紅葉も散り始めました。しかし場所によっては、まだまだ紅葉はつづき正月でも、紅葉狩りが今年もできるでようです。

 例年、紅葉はなやぐ糺の森の馬塲にて、餅つきをしています。下鴨神社のボーイスカウト、ガールスカウトそれに、青年会。近くのロータリークラブと福祉法人の子供たちと大勢の餅つきです。六臼を並べていっせいに紅葉の下でつく姿は壮観です。大餅つき大会です。時には、参拝者や隣近所の人たちが飛び入りで参加することもありました。

ところが、今年から、ようすが少々違います。防護服のような、コートのような、服を着け、帽子をかぶり、手袋をし、マスクをして、餅つきをしなくてはなりません。まるで、宇宙人のような格好で餅つきをしなければならないようになりました。子供たちは、果たして、それでもよろこんでくれるでしょうか、大騒ぎで終わってしまうのか、わかりませんが、衛生上のために取り組むことにいたしました。

宇宙服で餅つきなんて、様子を聞いただけで、何の風情も、面白みもありません。また一つ伝統の年中行事の風習を失ったような気がします。いつまで続くやらと思います。

 昨年は、まだ冬紅葉ながら、十分に紅を深めていませんでした。そのうえ、冬時雨できびしい寒さやら、冷たいやら、で奮えていたことを思い出しています。それでも、子供たちや参加の皆は一日楽しい思いをしました。

今年は、意外と紅葉が早くいつの間にか盛りが過ぎ今は、遅咲きが色ついている最中「そうだ、宇宙人の餅つきを見にいこう。」と、糺の森にお越しいただくのは、今月二十四日の午前中に行事が始まります。