下鴨神社 宮司
新木 直人あらき なおと
賀茂御祖神社(下鴨神社)宮司。昭和12年、賀茂御祖神社職舎にて生まれる。京都市伝統行事伝承者。京都市伝統芸能功労者。全国賀茂社連合副理事長、社会福祉法人迦陵園後援会長、京都創生100人委員会委員、葵祭行列協賛会理事、他多数の役職を務める。
H29-06-16 / 217話
今年は、梅雨入りしてから、三ヶ日と雨らしい雨は、降っていません。糺の森にとっては、大変な時期です。 毎日、早朝と夕方、二度もおじさんは、散水車で木々に水まきをしています。 晴れやかな日に烏の縄手を一回りしました。若葉がガサハラを隠して、景観の手助けをしてくれてい?…
H29-05-23 / 216話
しょうまん、と詠みます。暦に書かれている二十四節気の一つです。節気というのは、暦のうえの季節の用語です。文字でさえ節気と節季の二たとおりがあります。現代人にとっては、どちらを使ってよいのか、迷いますが、意味は同じですから、結果どちらでもよいのでしょう。暦にこだわる?…
H29-05-06 / 215話
実は、既に咲ききって、満開を過ぎて、花のなかには、花びらの色が変わり かけています。 御手洗の池の堤の両岸は、咲きそろって常の景色を替えています。両岸を白一色に染め、 枝垂れる花色が御手洗川の流れに映えています。 ところが、どうしたことか、烏の縄手の舩島の奈良殿神地の?…
H29-04-03 / 214話
氷室開きは、毎年、氷室の節句にちなんで六月一日におこなわれていました。 旧暦の六月は、蒸し暑い夏の始まりでしたが、新暦では、梅雨の最中です。ですが、新旧替わっても同じ日におこなわれていました。 現在は、機能の充実した冷蔵庫がありますから心配ありませんが、かつて?…
H29-03-08 / 213話
今年も間なしに、かげろうたつ都大路を牛車の音ものどかに華やかな行粧が練ります。なかでも、斎王代をはじめ女人列の優雅さは、王朝風俗の再現として注目の的になっています。 斎王さまのことについては、鎌倉時代の『百練抄』という史料の仁平元年(一一五一)七月四日のくだりに「一?…