下鴨神社 宮司
新木 直人あらき なおと
賀茂御祖神社(下鴨神社)宮司。昭和12年、賀茂御祖神社職舎にて生まれる。京都市伝統行事伝承者。京都市伝統芸能功労者。全国賀茂社連合副理事長、社会福祉法人迦陵園後援会長、京都創生100人委員会委員、葵祭行列協賛会理事、他多数の役職を務める。
R3-01-17 / 257話
よく言われていることですが、季節は正直なものよ、と。たしかに、一月の十日を過ぎて、みたらし川のほとりの光琳の紅梅が開きはじめました。来月のはじめには、楼門のなかの庭中に匂いたつことでしょう。 以前この欄で記したことがありますが、下鴨神社の正月は、暮れの十二日の若水?…
R3-01-01 / 256話
今年は、皇紀二六八一年。エトは、かのとうし年(辛丑年)です。 旧年は、國の隅々まで、世界のはてまで疫病が蔓延し、大変な年となってしまいました。 新しい年は、何とぞ、穏やかで住みよい年でありますようお祈りいたします。 かつて、京の都は、洛?…
R2-10-24 / 255話
京の七不思議、とか、鴨の七不思議、などと、歴史上よくある言い伝えや、古社に纏わるまどうことなど、信じるべきか否か、それこそ迷う説話が多くあるものです。今回は、その一書を採りあげました。 すっかりご無沙汰しましたが、引き続き鴨社資料と言うべきか、どうか、理解しにく?…
R2-07-15 / 254話
明治天皇御製 鴨の御手洗川 日でりにも かれずとぞ聞く 神がきの みたらし川は ほそくみゆれど 嘉永七年(1854)四月六日(安政に改元の年)、洛中に大火があり宮中にも回禄(類焼)しました。こうしたとき、古くからの例にならっ?…
R2-01-20 / 253話
―働き方改革とか このところ、よく耳にする詞です。神社の社会にもその制度が様々な面に及び影響しています。 古い時代の下鴨神社は、何をどうしていたのだろうか、と資料をあれこれみてみました。 日本の律令制度が成立し国家として成り立ったのは、耕地を国が所有し口分田とし?…