下鴨神社 宮司
新木 直人あらき なおと
賀茂御祖神社(下鴨神社)宮司。昭和12年、賀茂御祖神社職舎にて生まれる。京都市伝統行事伝承者。京都市伝統芸能功労者。全国賀茂社連合副理事長、社会福祉法人迦陵園後援会長、京都創生100人委員会委員、葵祭行列協賛会理事、他多数の役職を務める。
R4-04-11 / 272話
またまた、ずいぶんご無沙汰してしまいました。たしか、正月のお話しの最中だったと、思います。それが、葵祭の時期になってしまいました。つい締め切りの原稿が多々在り優先せざるを得ないこと、お許しください。 ちょうど、今時分は、花供養の日、花御堂の仏さまのお祭の頃です。?…
R3-12-17 / 271話
古くから鴨の暦では、冬至から新年のお粥神事までが正月となっていました。 新暦の現在も暮れの十二日、御薬酒若水神事から新年十五日の御粥祭までが正月祭事の期間です。御本宮の祭事、宮主社の神事のほか、堂、祖社、神領地総社、宇賀神の祭な…
R3-11-22 / 270話
またまた間延びしてしまいました。葵祭のことはこれきりにして次回から、鴨の正月について話題にしたいと思います。 ほとんどの神社は、おさがりを「神饌」と、袋や箱に記していますが、よくよく考えれば「神饌」とは、神さんに御供えすることです。神さんから戴く意味ではありません?…
R3-09-09 / 269話
またまた、間があいてしまいました。もう少し、現在の葵祭について、進めてみたいと思います。 実は、葵祭と言ったり、賀茂祭と言ったりしますが、判然とした区分はありませんが、官祭として表現する場合は「賀茂祭」と記し、氏人たちが「祭」とか「鴨」「賀茂」の祭などと表す場合は、?…
R3-07-25 / 268話
御供えとは、御飯のことです。御飯と云えば御供えのことです。御供えを調理し備進する氏人の手控えをみると「御飯は、御厨(みくりや)みつくろふ」とあります。そうして「御菜は、膳部(かしわべ)みつくろふ」としています。御飯が主でお菜が従でした。 御供えには、決まりがなく日?…